[インターネット放送局くりらじ] [パーソナリティ:おびお]
科学情報番組「Mowton」は2003年より「ヴォイニッチの科学書」としてリニューアルスタートしました。

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獲得形質の子孫への影響
64
タマネギの催涙成分をノックアウトできるかも
63
冷たさ、暖かさ、熱さを感じる身体
62
幽体離脱を誘導することに成功
61
青色発光ダイオードの中村修二先生の講演報告
60
反水素の生成と検出に成功
  

第66回放送 2002年12月16日

妊娠後ばかりでなく、妊娠前の飲酒も乳幼児の突然死を増やす

 アメリカ保健当局が「妊娠前後の飲酒は乳幼児突然死症候群のリスクを6〜8倍に高める」と発表しました。妊娠に気が付くと飲酒を控える女性は多いですが、妊娠前の飲酒もその後に妊娠した子どもに悪影響を及ぼすことがわかり女性は注意を払う必要があります。
 日本ではこのほか、「うつ伏せ寝」「喫煙」「人工乳」を乳幼児突然死症候群の危険因子と指定していますが、「厚着」も危険因子である可能性があることも指摘されています。

アフリカ中部でヒト科の化石が発見されました

 これまで人類の起源はアフリカ東岸といわれていましたが、このたびアフリカの中部で700〜600万年前のものとみられるヒト科の化石が発見され、人類の祖先はアフリカ東岸だけでなく、より広い範囲に分布していたことが示唆されました。

腰痛の夫や妻を持つ人は優しすぎに注意しなければなりません
 ドイツの研究者らは夫や妻の腰痛に同情すると帰って相手の腰痛を増徴させるかもしれないという研究結果を発表しました。夫や妻の腰痛を和らげるには優しく気を使うよりも散歩に出ることをすすめるほうが良いようです。

赤ちゃんの時に経験した傷みが大人になってからの痛みの閾値を決定する

 赤ちゃんのときに痛い目にあえば会うほど、大人になってからより強い苦痛に耐えられるらしいことがマウスを使った研究で明らかになりました。生まれて間もない時期に外傷などの痛い経験をするとそうしたストレスへの耐力がはぐくまれ動物がもともと持っている痛みを和らげる成分の分泌が促進されるのではないかと考えられています。 

今週のキーワード

乳幼児突然死症候群 (SIDS)・・・乳幼児に何の予兆、既往歴も無いまま突然の死をもたらす疾患。死亡状況、死亡後解剖によってもその原因がわからないもの。毎年五百数十人の乳幼児がこの疾患で死亡しており、死亡率は1000人の誕生に対して0.44人となっています。
 原因は脳における呼吸循環調節機能の不全ではないかと考えられていますがいまだに不明です。国や地域によって発症率が異なることから育児環境が関係しているのではないかという説もあります。
 育児環境の中で危険因子として考えられているものは
・うつ伏せ寝
・人工栄養保育
・保護者の習慣的喫煙
・乳幼児の暖めすぎ
 があげられています。