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Chapter-30
 吉田光由とその著作『塵劫記』 [聴くMP3をDL

Chapter-29
 花粉症は克服できるのか [聴くMP3をDL

Chapter-28
 質量はどこから来るのか [聴くMP3をDL

Chapter-27
 バイオハザードは身近なところにある [聴くMP3をDL

Chapter-26
 御木本幸吉 [聴くMP3をDL

Chapter-25
 サイエンスニュースフラッシュ [聴くMP3をDL

Chapter-24
 多重人格に関する最新の研究成果 [聴くMP3をDL

Chapter-23
 放射線を用いた植物の品種改良 [聴くMP3をDL

Chapter-22
 火星探査車「スピリット」のテクノロジー [聴くMP3をDL

Chapter-21
 酒酔いのメカニズム [聴くMP3をDL

Chapter-20

 サラマンダーはパートナーの浮気を許さない [聴くMP3をDL

Chapter-19
 結核治療薬が高所恐怖症治療に有効 [聴くMP3をDL

Chapter-18
 新聞ニュース斜め読み [聴くMP3をDL

Chapter-17
 数を数える仕組みは男女で異なる [聴くMP3をDL

Chapter-16
 ニッポニアニッポン・トキ [聴くMP3をDL

Chapter-15
 数を数える仕組みは男女で異なる [聴くMP3をDL

Chapter-13
 あくびは親切な人にうつる [聴くMP3をDL

Chapter-12
 試験のストレスでニキビは悪化する [聴くMP3をDL

Chapter-11
 朝型人間・夜型人間は遺伝子で決まる [聴くMP3をDL] 

Chapter-10
 ウィルヘルム・レントゲンがX線を発見 [聴くMP3をDL] 

Chapter-30
2004年3月27日

ヴォイニッチ温故知新・科学史の中の日本人
吉田光由とその著作『塵劫記』

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 吉田光由は1598年に生まれた江戸時代初期の数学者です。京都嵯峨野の大貿易商の息子として生まれ、現在のベトナムへ朱印船を派遣することにより莫大な利益を上げていました。また、一族には治水事業や河川開発の技術を持った者もおり、そのような環境で生まれ育った吉田光由は幼いときから数学が好きでした。

 さて、この吉田光由は、「塵劫記(じんごうき)」という数学書を書きました。時代は17世紀初頭で、人々が経済や学問に力を入れようとしていた時期でしたので、大変な評判となり、時代は下って明治時代になっても、政府が作成した数学の教科書の手本にされたほどの物でした。

中国の数学書に記された位取り方法をお手本に、この4桁ごとに名前の変わる位取り方を考え出したのが実はこの吉田光由です。

 数字が大きくなる側については、一、十、百、千、万とすすみ、ここから先は4桁、すなわち1万倍ごとに呼び名が変わります。万の一万倍は億、億の一万倍は兆と続き、以後、京、垓(がい)、杼(じょ:ただし禾ヘン)、穣(じょう)、溝(こう)、澗(かん)、正(せい)、載(さい)、極(ごく)、恒河沙(こうがしゃ)、阿僧祇(あそうぎ)、那由他(なゆた)、不可思議、無量大数(むりょうたいすう)となります。ちなみに、無量大数は10の68乗となります。

恒河沙・・・恒河というのはガンジス川のことで、ガンジス川の砂の数に匹敵するほど大きな数字という意味
阿僧祇・・・仏教用語で「教えることが出来ないほど大きな数字」
那由他・・・インド数量の単位で、きわめて大きい数の意味
不可思議・・・仏教用語で「言葉で言うことも心で思うことも出来ないほど大きな数字」
無量大数・・・無量が仏教用語で限りないこと

問題の答え
276億8257万4402匹