ライブ & MP3orREALオンデマンド & ポッドキャスト
世界初の日本語科学情報 PODCAST 番組



科学コミュニケーター 中西貴之(メール
アシスタント BJ

ヴォイニッチの科学書は
あなたの心に科学の火を灯します。

トップページ番組コンセプトバックナンバー

ヴォイニッチの科学書・ブログ版

 「ヴォイニッチの科学書」のダウンロード・ストリーミング再生は無料です。お気軽におためし下さい。
 まぐまぐプレミアム版「ヴォイニッチの科学書プレミアム」のみ月額制の有料コンテンツです。登録月の月末までは無料ですので、こちらもよろしければお試し下さい。

まぐまぐプレミアムはじめました

本も書いてます





ネット上の書店で検索していただくか、お近くの書店カウンターでお問い合わせ下さい。くりらじ直営の「Amadion」でも販売しています。

 先週は
  総聴取数 61,885 名様
  内、RSS. iTunes からのアクセス 55,344 名様

 先週も大勢の方に聴いていただきました。
 ありがとうございました。



 このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。
 「ヴォイニッチの科学書」では毎週最新の科学情報をわかりやすく解説しています。番組コンセプトはこちらをご覧ください。>>クリック 

番組はいろいろな方法で聴くことができます。

□くりらじで聴く
 くりらじ(http://www.c-radio.net/)の「ヴォイニッチの科学書」をクリックしてください。ファイルは Real と MP3 がお選びいただけます。

□ポッドキャストナビで聴く
 ポッドキャストのポータルサイト「PODCAST navi」からも配信しています。「くりらじ」のページをご覧下さい。>>ジャンプ 

□iTunes で聴く
 iTunes をお使いの方はウインドウ右上の検索窓に「くりらじ」と入力して検索してください。

■「最新科学おもしろ雑学帖」が愛媛県の新居浜工業高等専門学校で読書感想文コンクールの課題図書に選ばれました (2006年9月)
ポッドキャストアワード2006 で第一次審査を通過しました。
■下関市立彦島図書館で「教科書が教えないホットな科学」講演会が開催されました (2006年7月22日)
■地元紙「山口新聞」で「最新科学おもしろ雑学帖」が紹介されました (2006年7月19日)
■iTunesミュージックストア Podcast部門で全 Podcast番組中第2位の聴取数となりました (2006年7月3日)
■ABCラジオ「おはようパーソナリティ 道上洋三です」特集コーナーで書籍が紹介されました (2006年6月16日)
■地元地方紙「宇部日報」で書籍が紹介されました (2006年6月8日付)
■「最新科学おもしろ雑学帖」が、Amazon.co.jp 売り上げランキング「本で 888位」になりました。(2006年4月9日付)
■翔泳社”ポッドキャスティング入門”でオススメ番組として紹介されました。
■ソフトバンクバブリッシングの雑誌「ねっため」2005年11月12月合併号でネットラジオおすすめ番組として紹介されました。
■JNN九州・沖縄・山口のブロックネットで放送されているドキュメンタリーテレビ番組「ムーブ2005」で紹介されました。>>紹介ページ
■ポッドキャストのポータルサイト「PODCAST navi」の科学カテゴリー BEST HITS 10 にランクイン継続中です。
■iTunes ミュージックストア PODCAST 科学ジャンルで Today's トップ Podcasts にランクイン継続中です。

[バックナンバー]

Chapter-130 RNAi 
Chapter-129 遺伝子組み換え低アレルギーネコ・コルクでできたような巨大惑星 
Chapter-128 飲酒が身体に与える影響 
Chapter-127 冥王星 
Chapter-126 サイエンスニュースフラッシュ 
Chapter-125 科学技術振興機構(JST)が腹時計を発見 
Chapter-124 次世代超音速機技術の研究開発 
Chapter-123 災害現場で日本製ロボットが活躍する姿を早くみたい!! 
Chapter-122 アルツハイマー病に挑む 
Chapter-121 織り姫はぐりんぐりん 
Chapter-120 サイエンスニュースフラッシュ 
Chapter-119 広い宇宙に地球人しか見あたらない50の理由の中の10の理由 
Chapter-118 次世代燃料 
Chapter-117 熱中症・脳は自分の身体に起きる時系列の変化を予測している 
Chaoter-116 局所銀河団・植物の体内時計 
Chapter-115 サイエンスニュースフラッシュ 
Chapter-114 ヒト ES細胞からドーパミン神経を 
Chapter-113 わたしたちはどこから来たのか 
Chapter-112 成層圏化学気候モデルを用いたオゾンホールの回復予測/アスペルガー症候群
Chapter-111 プリオンタンパク質に関する研究の最前線 
Chapter-110 夫婦仲とケガの治り・色覚進化のきっかけ 
Chapter-109 サイクリック宇宙論 
Chapter-108 躁鬱病モデル・軌道エレベータ 
Chapter-107 あかりときらり 
Chapter-106 ブラックホールは3種類

>> 「Mowton(放送終了)」はこちら

[この番組の担当は・・・]

ナビゲーター 中西貴之 obio@c-radio.net
 1965年生まれ
 応用微生物学専攻
 現在化学メーカーの研究所勤務
 所属学会 日本質量分析学会 他
 日本科学技術ジャーナリスト会議会員

ナビゲーター BJ
 インターネット放送局くりらじ局長

Chapter-131

今回の放送を聴く

2006年10月14日 (前回の放送次回の放送

神経細胞同士の情報伝達を制御するしくみに関する研究

 科学技術振興機構の研究成果です。

 神経細胞のネットワークは無数の神経細胞がつながって回路を構成しており、神経細胞同士が接続する部分を神経シナプスと呼びます。シナプスで情報が伝達されている仕組みは記憶や学習のメカニズムと密接に関係していると考えられ、また、この情報伝達に異常が生じることがアルツハイマー病を代表とする脳神経疾患が発症する原因の一つなのではないかと考えられます。

 研究者らはシナプスに大量に存在するPSD-95と呼ばれるタンパク質に着目しました。PSD-95はシナプスでの情報伝達に重要な役割を担っていることが考えられましたので、シナプスの情報伝達を制御している何かはこのPSD-95と相互作用をする能力を持っているはずだと考えました。そこで、ラット脳のシナプスからPSD-95と相互作用しているタンパク質取り出し、それを脳の記憶や学習を司る場所である海馬組織に添加したところ、シナプスの情報伝達が促進されることが確認されました。

 今回の研究成果から期待できることは今回新たに発見されたシナプスの機能を制御するタンパク質がアルツハイマーなどの疾患の治療薬を研究するヒントにつながるのではないかということです。また、これらのシナプス制御タンパク質の遺伝子がてんかん・けいれんと関わっていることがわかったことから、てんかん治療薬の評価をする上で必要なモデル動物を作成することが可能であるかもしれません。

オーラルケアに有効な新しい物質の発見

花王の調査によるとネバツキ感、口臭、舌の汚れなど、口の中の不快感を感じているは約7割にのぼります。また、10年前の口腔衛生習慣と比較して、歯磨き回数は2.2回/日から2.5回/日、夜の歯磨き時間は3.3分から4.3分/回と増加しており生活者の口腔衛生意識は高まっているようです。

 口中の不快感と口内環境との関連性を調べた結果、ネバツキ成分や口臭成分は年を取るにつれて増加し、その原因は唾液分泌量の減少であることが考えられました。

 唾液には、消化作用、むし歯を防ぐ作用、細菌を除去する作用があり、口内環境を清浄で健康に整える働きをしています。従って、唾液の浄化能力が低下すると、口の中で細菌が繁殖し、バイオフィルムと呼ばれる細菌の集合体が形成され、むし歯や歯周病、口臭の原因となります。

 唾液中のどのような成分が浄化や細菌に対する作用を持っているのかを調べた結果、唾液中のある種のタンパク質が歯の表面に細菌が付着するのを抑制したり、細菌の集合体を分散させやすくしたりする作用を持っていることを見出しました。

 そこで、このタンパク質と同様の作用を持っている物質を探したところ、エリスリトールと呼ばれる低分子化合物に同様の作用があることが発見されました。これは果実やキノコのほか、ワイン・清酒・醤油・味噌などの発酵食品に含まれている天然の糖質です。カロリーがゼロで、冷涼感があり、口の中で発見されたタンパク質よりも扱いやすいので、今後この物質を利用したオーラルケア商品の登場を期待することができます。ただし、エリスリトールがバイオフィルムにどのように作用しているかはまだ解明されていません。

葉緑体分裂のメカニズム

 立教大学理学部生命理学科 黒岩常祥教授グループが葉緑体分裂の分子メカニズムを解明したと発表しました。

 葉緑体は約20億年前にシアノバクテリア(藍藻)が真核細胞に共生し、葉緑体になったとされています。それ故に葉緑体は独自のDNAと独自の分裂装置を持ち、分裂によって増殖します。この分裂装置は藻類から陸上植物に至まで全ての植物に普遍的に存在しており、更に驚くことに、われわれヒトの細胞1つあたりに3000個も存在するミトコンドリアも、類似の分裂装置を使って分裂増殖していることが分かりました。

 今回、研究者らは、シゾンとよばれる原始的な植物を使ってPDFマシーンと名付けた葉緑体分裂装置を細胞から単離することに世界で初めて成功し、全ゲノム情報を解読してその機能を明らかにしました。

 今回の葉緑体分裂の分子メカニズムの発見を基盤に、植物誕生のしくみが解明される事が期待されます。また、分裂マシーンの機能を抑制することによって、マラリア病原虫の撲滅や赤潮の防除など医療や環境修復にも大いに役立つと思われます。

ナノカーボンの安全性の結論が出ました。

東京大学大学院の研究チームの研究成果です。

 水に溶けるナノカーボンをつくり出し、安全性評価を行った結果、金属をまったく含まないナノカーボンには、生体への急激な悪影響が無いことが世界で初めて示されました。

 カーボンナノチューブをはじめとするナノカーボンは、次世代の材料として期待される一方で、環境や生体への悪影響が懸念されていました。しかし、これまでナノカーボンが毒であるとする結果から無毒であるとする結果まで、さまざまな報告があり、はっきりとした結論はでていませんでした。

 今回の研究ではカーボンナノチューブが、マリモのような形に百〜数百ナノメートルの大きさに絡まったカーボンナノホーンを使用し、これを水に溶けるような性質を持たせ、動物細胞への影響を調べました。その結果、毒性は道路舗装剤などに利用される石英微粒子の10分の1程度しかありませんでした。

星の最後をまだ完全には理解していないようです。

 東京大学の研究チームがこれまで知られていなかった種類の星の最後を観測しました。

 ガンマ線バーストとは、宇宙から大量のガンマ線が突然降り注ぐ現象ですが、最近の観測的・理論的研究により、星の最期である超新星爆発がガンマ線バーストの正体であることが明確になってきました。

 2006年2月18日に発生したガンマ線バーストを起こした星は太陽の20倍程度の大きさしかなく、中性子星を中心に残すような軽い星であることを導きだしました。これまで一般的にガンマ線バーストに付随するような超新星はどれも太陽の30倍以上の質量の重い星で、中心にはブラックホールが残されると考えられていました。今回の結果は中性子星を残すような軽い星も、ガンマ線バーストのような大爆発でその一生を終える場合があることを示した初めての例となりました。

ミトコンドリアの個人差が寿命の個人差に関係か?

独立行政法人理化学研究所の研究チームがミトコンドリアDNAの個人差が長寿の要因である可能性があると発表しました

 ミトコンドリアは、独自のDNAを持っていますが、このミトコンドリアDNAに含まれるカルシウムイオン濃度を調整する遺伝子の個人差を調べたところ、カルシウムイオン濃度の変化に関与している遺伝子に2つのタイプがあることを突き止められました。それらはG(グアニン)型とA(アデニン)型と呼ばれる2つのタイプでした。
今回発見された変異のパターンには人種特有のほか、日本の百歳以上の長寿者では、G型の配列が多く若年男性よりも長寿者の方がG型の比率が高いこともわかり、

 このことはG型の人の方がより生き残りやすいことを示しています。

 日本は、世界でも最も平均寿命の長い国です。しかし、生化学的な観点からはその原因はまだわかっていません。今回の結果から推測すると、ミトコンドリアDNAが関わっている可能性も考えられます。今回変異が見つかったカルシウムイオン濃度の調整に関わるミトコンドリアDNAのある特定の部位と、アルツハイマー病、パーキンソン病、躁うつ病など神経疾患や糖尿病、動脈硬化、心筋梗塞など、さまざまな生活習慣病の危険を高める因子の関係も報告されており、ミトコンドリアDNAの変異の種類によってミトコンドリアの機能が変化し、さまざまな病気になりやすい人となりにくい人に分かれることが予想され、なりにくい遺伝子を持つ人が日本人には多く、そのことが長寿の原因である可能性も考えられます。

最新科学おもしろ雑学帖の関連項目]

  026番 NASA素スウィフト衛星が発見した最強爆発
  083番 セロトニンが足りない子供たち
  097番 共進化のしくみ
  190番 カーボンナノチューブは何に使えるのか
  191番 カーボンナノチューブでピンセットを作る

[他局の科学番組放送予定]

ディスカバリーチャンネル
火星移住計画
エアロスペース社のエンジニア、ローバート・ズブリン博士は、21世紀における人類の課題は火星に人を送り込むことだと信じている。宇宙と天文学の専門家からの否定的な意見にもかかわらず、博士は火星探検に関する“マーズ・ダイレクト”という独自の理論を展開。それは月面着陸のように足跡と旗を残すのではなく、10年かけて火星に向かい到着後2年はそこで生活。惑星の環境調査と、生命存在の痕跡を探すというものだ。
>>放送日程を確認する 

サイエンスゼロ (NHK教育 毎週土曜日 19:00〜)
 10/14 ついに登場 新世代航空機
 10/21 応用への期待高まる「臨界流体」技術

□/地球ドラマチィック (NHK教育 毎週水曜日 19:00〜)
『出エジプト記の“真実” 〜奇跡は本当に起こったのか?〜』(前・後編)
旧約聖書の出エジプト記においてモーゼはエジプト人の圧制に苦しむヘブライ人奴隷たちを束ね、「約束の地」へと導く旅に出たとされています。奴隷たちが歩いて渡った「紅海」の底に、追跡するエジプト軍が足を踏み入れたとたん海水が流れ込み、エジプト軍が全滅したというエピソードはあまりにも有名です。現在に至るまで、出エジプト記が事実であるという明確な結論は出ていませんが、研究者の中にはさまざまな検証の結果「事実である」と考える人々もいます。
 2006年10月18日(後編)

素敵な宇宙船地球号 (テレビ朝日系 毎週日曜日 23:00〜)
 10/15 「極北の狩人 イヌイットの嘆き」〜地球温暖化と石油バブル〜
カナダの東北端にあるポントインレット。この町には約1400人のイヌイットが暮らしています。彼らの生活は今もなお狩猟によって支えられています。夏、白夜の北極で一番の獲物はイッカク鯨です。イッカクは体長5メートル前後、長い牙を持ち、北極の海にしか生息していない謎の多い生き物です。例年ポントインレットのそばでは、たくさんのイッカクが獲れていました。
 
サイエンスチャンネル (SkyPerfecTV 765ch)
 10/20 理化学研究所科学講演会 2005年・SPring-8による考古資料の活用:古鏡の研究〜樋口隆康〜
>>放送日程を確認する  

□パソコンテレビGyaO カテゴリ:ドキュメンタリー


↓こちらもご利用下さい↓