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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。 ■下関市立彦島図書館で「教科書が教えないホットな科学」講演会が開催されました (2006年7月22日) [バックナンバー] [この番組の担当は・・・] |
Chapter-120 アメリカのハーバード大学の研究チームが2006年2月2日付の科学雑誌サイエンスに発表したところによると、地球最古の作物はイチジクだったと思われるようです。約1万1000年前のヨルダンの遺跡で発見されたイチジクは人間によって栽培された品種である痕跡があり、それが正しいならこれまで知られている最古の作物である小麦などよりも約1000年さらに古いものとなって、これは人類最古の作物である可能性が高いことを示しています。 テスト前にはミルクチョコレートを食べましょうというお話 米ウィーリング・ジェスイット大学の研究チームによると、ミルクチョコレートは脳の機能を高め、記憶力を向上させる効果があるようです。ミルクチョコレートが脳の機能に与える影響を調べるために、ボランティアにコンピューターで記憶力や反応の速さ、注意力の持続性、問題解決能力などのテストを、4回繰り返し行いました。 生命生存可能領域に見つかった惑星のお話 イギリスの科学雑誌ネイチャーの2006年5月18日号によるとスイス・ジュネーブ大学の研究チームが太陽系からわずか41光年の距離に、3つの惑星をもつ惑星系を発見したようです。これらの惑星のうち、最も外側の惑星はハビタブル・ゾーンとよばれる生命生存可能領域に位置しているらしいことがわかりました。ハビタブル・ゾーンとは、水を基本とした地球型の生命が存在できる領域で、中心の恒星からちょうど良いエネルギーを受けることができる軌道の範囲のことです。ただ、残念なことに、地球のような岩石の惑星ではないようですので、地球型の生命はいそうにありません。 地球には3個の月があったのお話 普通地球の衛星といえば、私たちが普通に思い浮かべる月ひとつだけですが、太陽系の中には地球の月のように振る舞う小惑星が存在しています。2003YN107と名付けられている直径20メートルの小惑星はこの7年間、地球の月として振る舞っていたことがわかっています。このようにあたかも地球の月のように振る舞う小惑星のことを「地球共有軌道小惑星」と呼びますが、2003YN107の場合、小惑星自身は1年で太陽の周りを公転する小惑星なのですが、その軌道が地球の軌道とほぼ同じで、公転周期がほぼ1年ですので、実際は太陽を公転しながら、1999年以降、見かけ上地球の月として振る舞っています。 がんばって働くミジンコのお話。 水産総合研究センター東北区水産研究所と東京大学の研究チームは北太平洋にすむミジンコの仲間の動物プランクトンが空気中の二酸化炭素を海底に数百年間に渡って封じ込め、大気中の二酸化炭素濃度を調節しているらしいことを発見しました。このプランクトンが二酸化炭素を封じ込める仕組みは、まず、春から初夏にかけて海の表面近くで植物プランクトンを食べます。夏になると水深500メートルから1500メートルの深海に移動し、休眠し、再び春になると産卵して死にます。浅い海で食べた植物プランクトンは光合成反応の過程で空気中の二酸化炭素を吸収しているため、それを食べたプランクトンが深海に沈むことは二酸化炭素を海底に蓄えることと同じ意味を持ちます。 地球上で最も足の多い生物 イギリスの科学雑誌「ネイチャー」2006年6月8日号によると、1928年にすでに一度発見された後、生息が確認されていなかった地球上で最も足の数の多い生物が最近再発見されたようです。その生き物はヤスデの仲間で、足の数は何と750本もあるそうです。 [最新科学おもしろ雑学帖で今回の番組関連する話題は] [他局の科学番組放送予定] |