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このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。 ■下関市立彦島図書館で「教科書が教えないホットな科学」講演会が開催されました (2006年7月22日) [バックナンバー] [この番組の担当は・・・] |
Chapter-121 この七夕、牽牛織女伝説の織女は天の上ではこと座のベガとして輝いています。 イギリスの科学雑誌「Nature」2006年4月13日号に掲載されたデータによるとベガは生まれてからまだ5億7200万年しかたっていない非常に若い星です。また、ベガの周りには半径1220億キロメートルもの広大なチリの円盤や惑星があることが2003年に確認されています。2003年に発見された惑星は太陽系で言えば海王星程度の大きさで、ベガと発見された惑星との距離も太陽と海王星の距離とほとんど同じであったことから、ベガには太陽系そっくりの惑星系が存在しているのではないかと考えられています。 ところが、ベガには太陽と大きく異なる点が一つありました。 同じ論文によると、ベガは非常に高速で自転していて、私たちはそれを上から見下ろしているような角度にいることがわかったようです。自転の速度は
12.5時間です。太陽も黒点が太陽表面を移動していくことからわかるように自転していますが、その自転周期は25日です。ベガの大きさは太陽の3倍程度ですので、3倍も大きなものが50倍の周期で自転していることを想像すればその回転のすごさがわかるかと思います。自転によって生じる遠心力によって自分自身が破壊される回転速度の92.6パーセントにまで達していました。 今週は前半が七夕の一般論になってしまったので本文は短めになってます。 [最新科学おもしろ雑学帖で今回の番組関連する話題は] |