2008年4月19日
Chapter-197 日焼け止めがサンゴの白化を促すことがわかった
2008年は国際サンゴ礁年です
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日焼け止めがサンゴ礁の白化を招く可能性があることが報告されました。
白化とは、サンゴの中に共生してサンゴが美しく見える色のもとである褐虫藻がストレスによって脱落し、サンゴが白く脱色したようになる現象です。サンゴは褐虫藻の光合成によって栄養分の供給を受けていますので、これらがいなくなると栄養が十分に確保できなくなりやがて死滅してしまいます。
メキシコのリゾート管理者達がセノーテと呼ばれる天然の井戸が遊泳、潜水スポットとして人気になった頃からあらゆる生き物の死亡率が高まったことに気づきました。これはダイバーが使う日焼け止めが原因である可能性が考えられましたので、イタリア、マルケ工芸大学の海洋生物学者たちが、日焼け止めと生物大量死の結びつきについて検討を開始しました。研究者らがメキシコ沖のカリブ海、タイ沖のインド洋、エジプト沖の紅海、インドネシア近海の太平洋から採取したサンゴのかたまりを1リットルあたり、10マイクロリットルの日焼け止めを入れた海水で飼育したところ、4日以内にサンゴの白化が起こることが確認できたということです。
脱落した藻類の細胞には穴が開き、ウイルス粒子が多数存在したことから、共生藻類もしくはサンゴに潜在感染していたウイルスが、日焼け止めに含まれる何らかの化学物質によって活性化され、それがストレスとなってサンゴの白化が起きているものと思われました。
さらに研究者らは日焼け止めに含まれる化学物質についてサンゴへの影響を調べた結果、3種類の紫外線吸収成分、ケイ皮酸、ベンゾフェノン、ショウノウ誘導体と防腐剤のブチルパラベンがサンゴを白化させることを確認しました。
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1965年生まれ
島生まれの島育ち
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