2008年10月4日 ●洗濯物が臭くなる理由がわかった 花王株式会社が、これまで謎だった洗濯物を室内干ししたときの生乾きのニオイの原因を発見しました。このにおいは皮膚に存在している表皮ブドウ球菌という細菌が洗濯物に残った身体の汚れであるタンパク質や脂肪分を栄養としてニオイのもとになる物質を作っているようです。 ●細胞から立体的な臓器を作り出すことに成功 カエルの体内で、心臓や膵臓(すいぞう)を丸ごと作ることに東京大学の研究チームが成功しました。 ●クマムシの生命力に関する新たな研究成果 クマムシについてはこちらをご覧下さい。 ●チクングニヤ熱に注意を チクングニヤ熱は発熱や激しい頭痛、関節の痛みを主な症状とし、蚊がウイルスを媒介することによって人から人へと伝染し、アフリカ、南アジア、東南アジアでまん延している病気です。ワクチンはなく治療も対症療法しかありません。 ●超新星でのレアメタル生成 理化学研究所が日本のX線天文衛星「すざく」を用いた観測でカシオペヤ座の「ティコの超新星」と名付けられた超新星の残骸にはレアメタルの一種であるクロムやマンガンが大量に生成していることを発見しました。 ●意外と世界で初めてだった外洋での親ウナギの捕獲 水産庁などの研究チームが東京から南に2400キロ離れたマリアナ諸島近海の太平洋の水深200〜350メートルの地点で親ウナギ5匹の捕獲に成功しました。ウナギの生態には謎が多く、親ウナギが海洋で捕獲されたのは意外にもこれが世界初のことです。この海域は2005年に東京大学の研究チームがウナギの子供の捕獲に成功した地点とほぼ同じです。 ●ブラックホールは銀河を飲み込めない ほとんどの銀河の中心部分には質量が太陽の10億倍もある超巨大ブラックホールが存在していることがわかっています。この巨大ブラックホールはやがて銀河を丸ごと飲み込んでしまうのだろうかと考えた学者がいました。 ●遺伝子はこんなことも決めているシリーズ「離婚」 スウェーデン・カロリンスカ研究所などの研究で男性の結婚生活の成功と失敗に影響を与える遺伝子が見つかったということです。その遺伝子は、バソプレッシンというホルモンを脳内で受け止めるタンパク質の設計図が記録されており、遺伝子の変異によってこのタンパク質の構造が微妙に変化すると、その男性は、妻に不満を持たれている割合が高くなり、過去1年間に離婚など結婚生活が破たんしたか、その恐れのあった人の割合が、他の型の男性の2倍以上にもなるということです。 ●中国が有人宇宙船の打ち上げに成功 中国は2008年9月25日夜、有人宇宙船神舟7号の打ち上げに成功し、高度343キロの宇宙空間で中国初の宇宙飛行士による船外活動を行いました。神舟はロシアのソユーズ宇宙線の技術を導入し、中国が国産で開発した全長約9メートルの宇宙船で、1999年11月に1号の打ち上げに成功しました。その後、4号までの無人打ち上げに成功した後、2003年10月の5号で中国初の有人宇宙飛行に成功しています。自力で人間を宇宙に運んだのはロシア、アメリカに続き3カ国目となります。
|
Science-Podcast.jp
制作
このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。 [この番組の担当は・・・] [他局の科学番組] |