2008年5月31日
Chapter-202 医学の歴史上最も珍しい10の疾患
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アメリカイリノイ州のオプティマル・ウェルネス・センターのジョセフ・マーコラ医師が自身のブログで医学の歴史の中で最も珍しい10の疾患という記事を書、これが業界紙のメディカルトリビューンという新聞で紹介されました。
第1位 狼ヒト症候群
世界で40〜50例が報告されているだけの珍しい病気。発症すると足の裏と手以外の全身が灰色がかった白い毛で覆われる。原因は不明
第2位 結合双生児 または 胎児内胎児
双生児の一方の体内にもう一方が寄生している。もし一方が生き残った場合、もう一方の双生児は通常腹部または頭蓋骨部に寄生し、腫瘤となって現れる。原因は不明。世界で約100例の報告がある。
第3位 しっぽ
遺伝子の変異が原因。世界で約100例が報告されている。
第4位 早老症
出生時には正常に見えるが、異常な速さで老化が進行し幼児期には動脈硬化などの成人病を発症し、しわが増え、頭髪が抜け、青年期に死亡する。遺伝子の異常。早老症は複数の類似の疾患の総称。
第5位 エレファントマン(プロテウス症候群)
骨の奇形、不規則な成長、色素沈着、四肢の部分的巨人症。原因は不明。世界で約200例が報告されている。
第6位 ウンディーネの呪い(先天性中枢性肺胞低換気症候群)
遺伝子変異による呼吸困難。重傷例では眠ると呼吸が止まる。軽度のものも含めると幼児20万人に一人の割合で発症。
第7位 進行性化骨性繊維増殖症
結合組織が損傷すると再生する際に骨ができる。世界で200〜300例が報告されているが、筋肉、腱、靱帯を損傷しなければ発症の機会がないので、実際はもっと多いと思われている。
第8位 真性半陰陽
一人の人が精巣と卵巣の両方を持っている。本来異なる性の双生児になるはずだった接合体の融解が原因と考えられている。世界で約500例が報告されている。
第9位 メビウス症候群
ほほえんだり、顔をしかめたりの表情が作れなくなる。話をする、飲み込むなどの顔の筋肉を使う動作も困難。世界で約600例だが報告はヨーロッパからのみ。
第10位 先天性無痛覚症
疾患やケガの際に痛みを感じないため、若年で死亡しやすい。人は痛みを経験し学習する中で、自分の行動を制御していく。痛みのない世界にいる子供は、その学習が難しく、防御反応が欠如しているため、骨折や脱臼を繰り返し、そしてその状態で動くために、さらにその症状が悪化していく。温度感覚が消失するために、ストーブややかん、お鍋などに触っても熱さが感じないために、重篤な火傷となる。
内臓の痛覚も障害されているので、虫垂炎、腹膜炎なども見逃され、危険である。
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