2009年1月3日 微生物は栄養などの必要な環境を整えてやると速やかに増殖を開始します。ただ、実験室での試験管培養などの場合は栄養分などの量に制限がありますので、やがて、定常期と呼ばれる増殖速度が低下する段階を迎えます。このとき細菌は、与えられた環境、たとえば、栄養分の量や培地の入った器の大きさなどですが、そのような環境因子の中で生存できる上限の個体数に到達しています。すると、分裂して新しく誕生する菌と死んでしまう菌の数が釣り合った状態になります。これが定常期で、栄養が不足して菌が飢餓状態に陥ったり、酸素濃度が低下して菌が呼吸困難になったり、タンパク質やDNAに傷が付いたり、壊れたりして、培地の中の菌たちにはハルマゲドンが訪れています。
|
Science-Podcast.jp
制作
このページはインターネット放送局くりらじが毎週放送している科学情報ネットラジオ番組「ヴォイニッチの科学書」の公式サイトです。放送内容の要旨や補足事項、訂正事項などを掲載しています。 [この番組の担当は・・・] [他局の科学番組] |