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「ヴォイニッチの科学書」は次回から FeBe! の配信する有料コンテンツとなります。
詳しくは「週刊netreport」5月3日配信分の31分30秒付近からお聴き下さい>>こちら
配信はオーディオブック配信最大手「FeBe!」より行います。
第1回配信 (Chapter-239) は5月18日午前10時頃の予定です。
第2回目配信以降はこれまで通り毎週土曜日の朝5時頃配信します。
有料化につきまして、何卒ご理解の上「ヴォイニッチの科学書」を引き続きお楽しみいただきますようお願いいたします。
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2009年5月16日
Chapter-238 マルチバース/ハッブル宇宙望遠鏡修理中
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マルチバース
私達の宇宙は無からフッと生まれ、インフレーションと呼ばれる急激な膨張の過程を経た後にビッグバンを迎えました。そのインフレーションは「真空の一時相転移によって引き起こされた」と専門家は説明しています。
相転移とは、水が氷になるように、ある状態にある空間が別の状態に変化することですが、相転移は空間内で一斉に起きず、むらがありましたので宇宙空間に相転移が終わっていない場所が残っているとそこからインフレーションが遅れて発生し、蜂に刺されてできたタンコブをさらに蜂に刺されたように宇宙から宇宙が生え、その宇宙からさらに宇宙が生えて宇宙は無限に増えてしまうのです。このような無限の宇宙が存在するという考え方を「マルチバース」と呼びます。
この宇宙は4次元時空の中に様々な物理法則が詰め込まれていますが、それらがわずかに現在と違っただけで人類は進化することができなかったとされています。見方を変えると宇宙は人間が進化するのに都合良くできていると考えることができ、これを「人間原理」と呼びます。かつて、あまりにご都合主義で非科学的な考え方だとされていた人間原理ですが、マルチバースの考え方を導入することによって、科学的に解釈することができるようになりました。
ハッブル宇宙望遠鏡修理中
NASAのスペースシャトル「アトランティス号」によるミッション「STS-125」が現在行われています。今回は国際宇宙ステーションに立ち寄ることなく、ハッブル宇宙望遠鏡の5回目にして最後の修復ミッションを行います。
今回は、数々の非常に美しい写真を撮影した「広視野/惑星カメラ2(WFPC2)」が「広視野/惑星カメラ3(WFPC3)」に更新され、初期宇宙で天体や大規模構造が形成された過程などを探る「宇宙起源分光器(COS」が新たに装備されます。また、現在故障中の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」と「宇宙望遠鏡撮像分光器(STIS)」の修理も行うという、技術的に非常に難易度の高いミッションとなっています。今回の修理と観測装置の追加によって、ハッブル宇宙望遠鏡は赤外線から紫外線までのあらゆる波長で観測を行うことができる最新型の宇宙望遠鏡に生まれ変わります。作業状況については、「広視野/惑星カメラ2(WFPC2)」を固定しているボルトが外れず、もしそのボルトが作業によって折れてしまえばカメラを交換できなくなって、新型カメラはそのままスミソニアン宇宙航空宇宙博物館行きになるところでしたが、現場で工具を工夫することによってボルトを外すことに成功し、その他は順調に作業が進んでいるようです。
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