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2009年5月30日
Chapter-241 食感とおいしさの関係
食べ物をおいしいと思うか、思わないかについて私たちは、味の他に、見た目、におい、食感などを無意識のうちに結びつけて判断しています。ロ当たり・舌ざわり・歯ごたえなどの感覚のことを「テクスチャー」といいます。
テクスチャーは「おいしい」と私たちに感じさせる重要な因子です。テレビの旅行番組では高級マグロを口にしたときの味わいを「口の中で溶ける」という表現で紹介しています。また、おいしい手打ちうどんを紹介するときには「表面は弾力性があって芯は歯ごたえがある」、などとも言います。このようなコメントが、おいしさを表現する共通言語になっているということは、「この食べ物はおいしい」という直球勝負の表現よりも、テクスチャーで表現した方がより衝撃的においしさを伝えることができることを意味しています。
神経は複数の神経細胞が伝言ゲームのように情報を伝達しているため、テクスチャーは毎秒60メートル程度、味覚の伝達速度は毎秒十数メートル程度で神経細胞を移動します。刺激を感じ取るのは味もテクスチャーもそれぞれ受容体と呼ばれるタンパク質の働きですが、テクスチャーは神経細胞の受容体が圧力などの物理的な刺激によってゆがめられるその変形を感じ取ることによって認識されます。一方、味覚は、細胞に甘さ、辛さなどそれぞれに専用の受容体があり、受容体に味覚の元になる分子が結合することによって化学的な反応が起き、それを神経の反応に変換して感じ取っています。このように物理的衝撃を直接受け取るテクスチャーと化学反応を変換する味覚を比較するとテクスチャーの方がよりシンプルに感じ取られていることがわかります。
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